資金繰りノウハウ7:「まずコストありき」と考える

コストを抑えれば資金繰りも良くなる

企業が事業を営んでいくためには、売上をあげるよりも先に、経費が必要です。
会社を維持するためには必要経費の支出があり、事業を成長させていくには投資のための支出があります。それがあって、売上を伸ばしていくことができるのです。
つまり経費、すなわちコストが先に立ち、コストのリターンである売上をいかに伸ばしていくかという考え方が有効となるのです。

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売上があって、そこから経費をいくら使うか考えるのではないのです。
まず先に経費があって、そのリターンを大きくするためにどれだけの売上をあげる必要があるのか、目標利益をあげるためにどれだけの売上をつくる必要があるのかこういったことを考えるようにするべきなのです。

また利益を大きくするためには、次の3つの観点から考える必要があります。

◎売上を大きくする
◎粗利率(売上総利益=売上高)を高くする
◎経費を小さくする

売上を大きくするとともに、経費をいかに小さくするかを考えていくことも重要となります。
粗利率を高くするためには、当然、売上原価を小さくすることが必要です。
売上原価を低くするためには、仕入コストや、製造原価をいかに低く抑えるかを考えることになります。
仕入コストや製造原価などのコスト、そのほかのコストを抑えるということは、資金繰りを良くすることにもつながっていきます。

コストがかかるということは、現金預金の流出も大きいということです。現金預金の流出が大きければ、資金繰りも厳しくなります。
つまり、考え方は単純である。資金繰りを良くするための対策のひとつが、いかにコストを抑えるか、ということです。

必要なコスト(投資)まで削ってはいけない

間違ってはいけないのは、会社の成長のために必要な、人材投資や広告投資、設備投資などの「投資」まで抑えてしまうことです。
会社を成長させるための投資は積極的に行なっていく必要があるが、これらも現金預金の流出がともないます。そのためどうしても、抑えてしまいがちになります。

Cashflow31

大切なのは、投資に対するリターンがいかに見込まれるかを考えることです。リターンは、広告投資のようにすぐに見込まれることもあれば、人材投資のように長い年月をかけて見込まれることもあります。
いずれにしても、お金をかけただけの効果が見込まれるのであれば、会社を成長させるためには必要不可です。
そして、コストをかけることにメリハリを付けることが必要です。使うべきときは使い、抑えるべきときは抑える。これを考えることが、資金繰りにもつながっていくのです。

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