この章での学び
この章では『なぜ資金繰りが大切か』が学べます。
「資金繰りがなぜ大切なのか」を考える
企業にとって「お金」とはどうゆうものなのか?
企業にとって「お金」とはどうゆうものなのか?を考えてみましょう。

お金が会社を動かしている
企業の事業活動は、すべてお金が回転することによって行われています。
たとえば・・・製造業であれば、製品を製造するための材料を仕入れ、社員を雇用して製品を作る。材料を仕入れや社員を雇用するのもお金が必要です。
お金がなければ企業は存続できないのです。
「利益アップ」と「資金繰り」
企業にとって「お金」が必要だということは、お分かりいただけたのではないかと思います。
企業存続に必要となる「お金」を切らさないためには、増やす(利益アップ)こととお金をまわす(資金繰り)ことが必要になってきます。
では、増やす(利益アップ)こととお金をまわす(資金繰り)ことでは、どちらが重要なのでしょうか?

「利益アップ」と「資金繰り」のどちらも重要!
「利益アップ」と「資金繰り」のどちらか一方が良くてもうまくいかないのです。
利益が出ていても現金がなければ倒産してしまいます。代表例が黒字倒産です。
なぜ、「黒字倒産」は起こるのか?

「発生主義」と「現金主義」の考え方の違いによって「黒字倒産」は起こります。
「発生主義」と「現金主義」の売上計上の時期と現金の実際の動きの時期にはズレが生じます。そのズレによって資金が回らなくなり、資金不足に陥り「倒産」に至ります。
「発生主義」と「現金主義」の売上計上の時期と現金の実際の動きの時期のズレとはどのようなことか?
「発生主義」の考え方
売買契約を交わしたときや商品を納入した時など「売上の事実が発生したとき」に売上計上する。
実際に売上代金を受け取っているかは関係ない。
「現金主義」の考え方
実際に売上代金が入金や回収されたときに売上計上する。
企業の会計は「 発生主義 」で行われます。企業の資金繰りは「 現金主義 」で考えないと実際の現金の動きは掴めません。
結果、売上計上の時期と現金の実際の動きの時期にズレが生じてしまうのです。
「利益が出て、資金がまわる」経営ではじめて企業は存続できるのです。
資金繰りも利益アップと同じように大切なのです。
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